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「世界忍者国で会議する」

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「うーむ、そうすると、鐘音さんが両方の持ち味を活かしつつ、こなせるかどうかが問題ですよね」

世界忍者国の会議室で、頭を悩ませつつ朝倉は言った。

「大丈夫大丈夫。彼は万能型だから」

と、世界忍者国、結城由羅藩王。

「……やっぱり時代、これぞ萌え、なんですかねー」

歌姫の月代が、感慨深そうに言う。

で、当の本人は、

「だから、もうこのネタはもういいですから! 人の話聞いてます!?」

珍しく叫んでいた。

 

―遡る事6時間―

「……………はぐれた」

朝倉景光あっとまーくでえ~藩国は、途方にくれていた。

世界忍者国、何と言うかネタが豊富と聞いてやって来たのは良かったが、来て早々連れの二人はラブラブ観光していつの間にか消えており、ついでに財布等も二人に預けたりするわけで、本気で途方にくれていた。

「とりあえず…昼飯…」

近くで饅頭を売っている。

欲しい。

欲しい。

………他国で万引きするわけにもいかず、諦める。

と、そんな時。

「あれ、他国の方ですか?」

後ろから声がかかって振り向くと、眼鏡な女の子が一人。

「え、ああ、はい、ちょっとえ~藩国から」

「そうなんですかー。犬さんなんですね。あ、これ食べます?」

差し出してきたのは、そこで売られていた饅頭である。

朝倉、猫は敵が目の前にいるのに呑気なんだな…と、噂通りな猫に妙な納得をして、いやまて、これはやっぱり罠かと犬らしい事を考えたあと、

「……すいません、頂きます。それと、藩王様に挨拶に行きたいのですが」

空腹に屈して、とりあえずこの人頼る事にしよう、と決めたのであった。

 

―3時間前―

「へえ。え~藩国の使者ね」

応接室に通され、目の前に世界忍者国、結城由羅藩王と…

「ん? ああ、こちら、しっかりな方の摂政」

「みはえるです」

しっかりな方の摂政、みはえる、というらしい。

「しっかり…とは?」

「うっかりな方の摂政もいるんですよ。今ちょっと、作業中で来れないんですが」

と、みはえるが苦笑した。

「軽く自己紹介は済んだところで、だ。大変申し訳ないのだが、現在藩国でイベント企画を練っている最中で、私もゆっくり案内する暇がない」

「あ、いえ、こちらが敵情視察に来たとか勘違いされなければそれで良いんです」

「それは安心してくれ。で、観光案内に誰かつけようか?」

「藩王、暇な人などいませんが」

「……それは困ったな」

「あのー…」

「ん?」

「他国のイベントも見てみたいので、その企画の作業を見せてもらっても良いでしょうか?」

「それは構いませんが…多分暇だと思いますよ」

「いや、実を言うと、また町に一人で出て放置とかは嫌なので…」

「うん。そういう事なら、早速。ついてきてくれ」

 

―2時間前―

「こちら、企画全般を受け持つ人達」

通されたのは、広めの会議室。

紹介によると、最初に朝倉を拾った歌姫の月代、事務が得意な鐘音騎士、別作業で会議室に詰めていた松永、比較的最近入国した透、の4人が会議室にいた。

「では、私は別の作業がありますので、これで」

と、去っていくみはえる摂政。

「んー、そうだな、私は付き合おうか」

由羅藩王は、会議室の椅子に腰を降ろした。

「あの、そう言えば、企画について何も聞いてませんでしたけど、何の企画なんですか?」

「ああ、執事喫茶の店をやろうという話があってね」

「ぶっ」

朝倉、吹いた。この時点で、この藩国色々とネタな藩国なんだな、と気付き始める。

「ついでに、鐘音騎士に女装してもらおうという話もあってね」

「ぶっ」

今度は、当の鐘音騎士が吹いた。

「ちょ、そんな話聞いてませんよ!?」

「今決めてみた」

「……………」

朝倉、何と言うか、ネタ藩国もツライな、と鐘音騎士に同情する。

……まぁ、これは見聞録のネタだな、と喜んだのも事実であったが。

 

―1時間前―

「実は、鐘音騎士はむっつりなんだよ」

と、藩王。

「へぇ、そうだったんですか。僕もまだまだですね、1時間も一緒にいて気付けないとは」

「大丈夫ですよ! 私も中々気付きませんでしたから!」

「そもそも全然違いますから気づきようが無いと思うんですけど」

「ふーむ、どこの国にもえろってあるんですねぇ」

「あるんだろうね」

「あるんじゃないですかー?」

「私がむっつりなのを前提に話しているような気がするのは、あくまで気がするだけですよね」

 

―30分前―

「実は、鐘音騎士は女装趣味があるんです」

と、透。

「ほう。オールマイティーですね、それは。さすが、他国は色々と珍しい人がいるなぁ」

「そ、そうなんですか! それは、私も知りませんでした!」

「違います、今勝手にこの人が言い出しただけですよ」

「女装、前にしてたじゃないですか」

「…………そうでしたね、ええ、そんな過去もありましたけどね」

「やっぱり他国は珍しい人がいるなぁ…」

 

―15分前―

「実は、鐘音さんは、両刀使いだったりするんです」

と、松永。

「他国は珍しい人がほんといるんですね」

「鐘音さん…男も女もいける口…なんですよ。ここだけの話ですけどね」

「本人というか私がいる前で言っといて、ここだけの話も何も無いと思うんですけどね」

「他国は珍しい人が(以下略」

「私、だんだん鐘音さんの隣にいるのが不安になってきました…」

「……ああ、殺意沸いてきたなぁ」

 

―時は現在に戻って―

色々言いつつ、この集団も真面目にやっていたりもする。

というか、ネタに詰まって、死んでいた。

「うーん…中々いいアイディアが見つからないねう。もうこれでいこうよ」

由羅藩王が、喫茶店やら制服やらのカタログや雑誌の束を、ばさっと机に投げた。

そして、その中から二枚だけ月代と朝倉に渡す。

それを二人は見て、

「…仕方ないです。これで行きましょう」

観念したように月代。

「うーむ、そうすると、鐘音さんが両方の持ち味を活かしつつ、こなせるかどうかが問題ですね」

悩む朝倉。

「大丈夫大丈夫。彼は万能型だから」

疲れきった顔で、由羅藩王が軽く笑った。

「……やっぱり時代、これぞ萌え、なんですかねー」

と、月代が言ったところに、鐘音騎士が覗き込む。

それを見て、口をぱくぱくさせ、

「だから、もうこのネタはいいですから! あの、人の話聞いてます!?」

と、とりあえず涙目で叫んでから、

「………もうダメだ…」

その後絶望した。

 

ちなみに、最後に由羅藩王が差し出してきたものは、

「えろい執事なコスプレ!」

という制服カタログと、

「女装で執事喫茶にエッセンスはいかが?」

という特集雑誌であったのは、さすが世界忍者国と言うべきなのだろうか。

 

 

「……客、来るんでしょうか?」

ぽつりと、透が呟く。

「来るんじゃないかな。いろんな意味で」

松永がそう言ったのを聞いて、鐘音騎士は何かもう色々諦めようと思ったのであった。

 

※物騒摂政も良いネタだったのに活かせませんでした、ごめんなさいorz

※特に鐘音騎士、ご協力ありがとうございました。こんどお会いした時に何か恩返しします(ふかぶかと礼

※実際にこの企画が発動するかは本気で知りません(ぉ

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