ふくすいが参加している、アイドレスというゲームで稼ぐためのSSを書きなぐっていくページです。
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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 第五話「嘘が下手な人」 そもそも、嘘というものより真実が勝っているというのが、一般的な定説である。 嘘は、弱い。 嘘は、脆い。 嘘は、見つかる。 そして、正直者は好まれる。 これは、奇怪で滑稽無稽な、一つの物語。 /*/ 「いたー!」 彼女を見つけた朝倉は、思わず叫んでしまった。 当の本人は、びくっと肩を揺らして、恐る恐る後ろを見て… 「わわわ、朝倉さん、近いです近い!!」 鬼のような形相で顔を近づけてきた朝倉に、かなりびびっていた。 「天見さん、天見さん!!」 「な、なんですか…。話は聞きますから、とりあえず落ち着いて…」 と、天見が言った瞬間には、朝倉は彼女が持っていたバックをひったくり、中身を漁っていたりする。 「なにするんですかー!」 バックを奪い返す天見。 そして、朝倉はと言えば―――――――青ざめていた。 「ない…ない…」 「はい?」 「くっ!服の中に隠して――」 そう言って、手を伸ばす朝倉。 「セクハラですっ」 まぁ、当然のなりゆきで、顔に見事にクリティカルな鉄拳を貰うのであった。 「ふむふむ。分かりました。セクハラした事は許しませんけど」 「う…。ですから、誤解ですってば…」 「やろうとした事は事実です!」 「……はい…」 数分後。 食堂にて、山吹が作ったケーキを頂きつつ。(ちなみに、本人は、いまだその解体作業とケーキの“おすそ分け”に奔走している) 「ええと、それで、私はさっき言ったように、持ってませんよ?」 「……何でですか…」 「何でって言われましても…」 絶望ここに極まりといった表情で、ケーキをちまちま食べる朝倉。 「だって…天見さん以外の人…皆聞きましたもん…」 「んー…」 「僕の本…どこだ…どこだ…」 「それでしたら、誰かが嘘をついているという事になりますね」 「嘘を?」 「はい。あの広場にあった事は事実なんですから、誰かが持っているのは確実です。でも、誰も知らないっていうのは…誰かが嘘をついているという事じゃないでしょうか?」 「ううむ。確かに。でも、どういうメリットが?」 「いえ、まぁ、悪戯好きの朝倉さんなら、仕返しされる人は多いかと…」 「………そうですよね、ええ…」 「ああ、そう言えば、佐倉さんが今日はやけに機嫌良かったですね。って、あ、そうだ。私が『今日はやけに機嫌が良いですね。何か良い事でも?』って言ったら、『べ、別に。あ、でも、朝倉に私が機嫌良かったなんて言っちゃだめよ』って…………あ」 これぞ、思わず口がすべった、というものである。 「あの人かああああああっ! 我が手に栄光をっ!!!」 絶望の表情から一転、嬉々とした、獲物を捕まえた鬼のような表情を浮かべる朝倉。 「天見さん、ありがとうございました!」 朝倉は、そう言い放って、嵐の如く食堂を飛び出していった。 そして、天見の方は、当然ながら頭を抱えている。 「あう…佐倉さんに怒られる…」 とりあえず、今日のところは部屋に鍵をかけて、部屋に引きこもっておこうと思う天見であった。 /*/ ※連続短編集第五弾。めんどくさかったので、ラストは次回に持ち越し。次回は解決編! ※今日の出演は天見さん。(私信:今週中くらいにゲームはどうにかします。ホントですよ!) PR ![]() ![]() |
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